ニオイは自分の存在そのもの
あなたがもし無人島に住んでいたら「自分のニオイがイヤだ」と思いますか? 思わないでしょう。自分のニオイが嫌いな人はいないはずです。
ニオイで悩んでいる人は、自分のニオイが嫌だから悩むのではありません。ニオイが人に伝わって、不快な思いをさせてしまうのではないかと悩むのです。
人は、どこからどこまでが自己かというと、皮膚の内側からではありません。体温やニオイがあるから、それらが伝わるところからが自己でしょう? ニオイは個性であり自分自身なのです。
だから人から「クサイ」と言われると、自分の存在を否定されたような気持ちになります。例えば薄毛とか短足と言われても、それは身体の一部のことだし「イヤなら見なければいい」と言えます。しかしニオイは、自分が存在している限り相手の鼻に伝わってしまう。「クサイ」と言われるほどつらいことはありません。
昔は、子どもたちのいじめの言葉は「お前の母さんデベソ」などでしたが、今は「クサイ、汚い、バイキン」。存在そのものの否定です。
体臭で悩んでいる人の弊害というのは、社会からの閉じこもってしまうこと。自分のニオイで人に迷惑がかかると思うと、人前に出られない。登校拒否や出社拒否を起こしてしまう。そういう人がすごく多いのです。
ニオイの悩みは他人のことを思える、真面目で責任感が強い、優秀な人が陥りやすいですから、これはものすごい社会の損失です。
個人と社会が調和する消臭法
ニオイは、汗と雑菌の影響を受けて発生します。ニオイをなくすには(1)汗を抑える(2)雑菌を抑える、です。今までの消臭剤はみんな、汗を抑える成分や、細菌を殺す殺菌剤が入っています。
しかし汗というのは、血液からつくられた身体に必要なものではないでしょうか。唯一、人間が汗をかかず無臭になるのは、死んで骨になることですから、ニオイというのは生きている証です。また皮膚には常在菌がいるからこそ、健康が保たれるのです。
さらに一般的な消臭剤のほとんどは、ニオイを止めるために直接身体に付けます。しかし体臭は自分自身だから、それを消そうとするのは自分で自分を否定していることになります。直接身体に消臭剤をスプレーする行為そのものが自分に反しているから「むなしい気持ち」になります。
新しい消臭法
しかし衣類は自分とは別物です。人間は裸のサルですから、人前に出るときは衣類を着ています。それならば衣類に消臭剤「イオンクリア」をスプレーして「防臭服」に加工して、ニオイが外に漏れないようにすればいいのです。これを「経衣類消臭法」と呼んでいます。これならばニオイの問題はなく、自分のアイデンティティーも保たれます。
一番大きい効果は、ニオイがもれないという「安心感」と「自信」がつくことです。「自信」がニオイ以外の何か違う価値へ意識を向かわせ、さらに臭ってしまうのではないかという予期不安が減少するという好循環をもたらすでしょう。
この消臭法はニオイが出るのはいいと自分は認め、でも人に迷惑をかけないように、エチケットの範囲で抑えるという方法です。自分からニオイが出るのを許し、社会でも許される。個人と社会がうまく調和する消臭方法です。
これは今までの消臭剤をやめなければならないということではなく、併用しながら自分にはどちらが合っているかをじっくり考えればいいのです。そのうちに「いいじゃない、エチケットの範囲内で抑えられれば少しくらいニオイが出たって」と自信がつけば、普通の消臭剤を少しずつ減らせるし、自分の気持ちが寛容になっていきます。
子どもから高齢者まで幅広く
私が一番心配しているのは、ニオイで悩む人がどんどん若年化していることです。中高生だけでなく、小学生までがニオイのことを気にし始めている。また、母親が「自分の子どもがニオイでいじめられるのではないか」と気にしています。
登校拒否の原因のかなりの部分は、ニオイで悩んでいるからだと思います。現段階では学校の先生も、それを把握できていない。自分で言わないし、言っても「ニオイくらいで」と言われてしまうからです。
そこで「イオンクリア」です。子どもの敏感な肌に直接殺菌剤入りの消臭剤をかけないので、肌と心の健康が保てます。また母親は子どもが登校する前に、服にスプレーしておけばいいのです。お年寄りの場合はとくに、介護臭ですね。本人の前でシュッシュッとやるのはイヤだと思うので、パジャマやカバーに撒いておけばいい。この消臭法は若年から高齢者まで幅広いです。
人間関係とは人の温かみやニオイを共有すること
人というのは皮膚の内側だけではなく、温かみやニオイがあります。人間関係とは、自分から出る温かみやニオイを共有することではないでしょうか。
そういう意味で無臭指向というのは、人間関係を否定しているのです。しかし今の社会はそれにどんどん向かっているのです。それが問題です。ニオイで悩んでいる人が多いということは、人間関係が希薄だということです。ニオイの悩みというのは、現代特有です。
ニオイの問題というのは非常に奥が深いのです。これは社会を反映しているし、同時に個人の存在感を反映しているのです。
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